総務常任委員会行政視察③ 兵庫県西宮消防局 救命講習会を活用した口頭指導シミュレーション訓練の導入について

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最終日は西宮市に視察に行って参りました。

1.視 察 期 間 令和元 年10月 11日(水)
2.視察場所・項目  兵庫県西宮消防局 救命講習会を活用した口頭指導シミュレーション訓練の導入について

3.視察概要

JRC蘇生ガイドライン2015では、「口頭指導を実施する通信指令員の能力を最適化することは傷病者の転帰改善に重要な意味を持つ。」と記されています。
 しかし、西宮市では口頭指導を実施する通信指令員は、自分たちが実施した口頭指導による市民の動きを検証する方法についてなかなか機会がないことが課題となっていました。
また、そもそも口頭指導とは、「救急要請受信時に、消防機関が救急現場付近にある者に、電話等による応急手当の協力を要請し、口頭で応急手当の指導を行うこと」です。

西宮市 口頭シミュレーション

 こうした口頭指導の諸課題に対応するため、指令課(電話を受け指示する仕事)と救急課が連携し、消防局で行う救急講習会の場を活用し、講習受講者に口頭指導訓練を実施する「口頭指導シミュレーション訓練」を導入しました。なお、指令課については、勤務上、庁舎から外出することが難しく、消防に救命講習に来た方に講習を行っているとのことです。

西宮市が口頭指導シミュレーションで理解したこととして

意図していない対応を多く行っていることがあること。
(例)1 通信指令員:「5センチ押してください(救命のため胸を)」
   通報者:「5センチ押しっぱなしでとまっていた」

(例)2 通信司令員:圧迫のテンポを伝えるため「121212・・・」
   通報者:1で押して2で戻す。結果的に1分間に50回になっていた。

(例)3 通信司令員:「○○して下さい。」
   通報者:「できました。」の報告がなく、次の指示を待っている。

などがあったとの説明がありました。通信司令員のイメージと実際の行動にギャップがあるとのことでした。
また、この訓練を開始したことによって「119番通報さえすれば、通信司令員による口頭指導を受けることが出来ること」を市民に知らせることが出来たことも大きな成果であったとのことです。

成果と課題認識として、大きく以下の三点をあげておりました。
① 市民目線での口頭指導を考えるようになった。
② 口頭指導の重要性や効果を改めて認識し職員の意識やモチベーションが大きく貢献した。
③ 公報の必要性。

 感想ながら、今回、実際に視察した議員で実際に取り組んでみましたが、かなり難しいことがわかりました。電話だけでの対応はわかっていても焦るものだと理解いたしました。
 そして、そもそも119番は通報した際、応急手当の口頭指導を受けられるものということについて認識を改めました。

4.本市へ取り入れる視点について
・内容については、非常に良いものであったため、導入効果は高いと言えます。
 口頭指導については、既にやっていると考えますが、より精度を高めてほしいと思います。
・本市の場合、電話対応は松戸の協同指令センターが第一に受けており、その中で上手に運用するように要望したいと思います。
・また本市のみならずですが、口頭指導に対する市民の認知度が低いことへの啓発活動を行っていく必要があります。
・視察した議員からの意見で出ていた意見で、スマートフォンの普及が進んでおりテレビ電話の活用も出来ないかといった点についても本市だけでは無理かもしれませんが検討の余地はあるのではないか。

西宮消防局のご担当者の皆様におかれましては、浦安市総務常任委員会の視察について受入を行っていただき、委員長として感謝申し上げます。実際に緊急連絡に対応されているお忙しい中でのご対応、重ねて御礼申し上げます。

2019年10月21日
柳 毅一郎

 

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