サンパウロにおける「優秀な日系子弟」
願い。後半に書きます。
石川達三の蒼氓を読みました。苦労に次ぐ苦労。
サンパウロ新聞に受かった後輩なぜ朝日新聞に行ったんだと思います。コロニア(2001年刊行)より転載
ブラジル当局が何故にこの種の調査を実施するのか、実際のところ、当局の本意が不明ですが、サンパウロ大学教育学部教授が「日本移民は子弟教育を社会上昇の戦略としてきた経緯がある」また、「教育に重きを置く日本人の価値観が教育熱心な家庭環境を作り出してきた」と総評しているので、教育キャンペーンの題材のようにされたのかもしれません。
日系子弟は真面目で勤勉で学業成績もよく、大学入試もすいすいのキャリア組・・・。巷で囁かれていた、日系子弟のイメージが研究調査により実証されたと8月30日付のブラジルの代表新聞の一つであるオ・エスタード紙が報じました。
サンパウロ大学(USP・・・日本では東大に相当する)とサンパウロ州立大学(Unesp)が合同調査を行なった結果、サンパウロ市における日系人口は1.2%にも拘わらず、大学入試の受験者は4%、大学在籍数においては15%を占めることが分かっています。(柳注釈 最近は中国や韓国におされている)
国立地理統計院(IBGE)の統計においても、高等教育就学状況は全国平均が8%なのに対して、日系人は約30%で、就学期間では4.7年の全国平均に対して8.1年という長さで圧倒しています。
上述のサンパウロ大学教育学部教授は以下のように続けています。
日系の家計においては、その他の支出を削ってでも教育に力を入れているようで、また、「両親ともサンパウロ大学卒で、いい大学に進学するよう、小さい頃から聞かされてきた」という学生もいるように、典型的日系家庭が「優秀な日系学生」を生み出していると締め括っています。
日本人は断じて、劣等民族じゃない。
幾世紀後、ユダヤ民族のような不幸じゃないことを思います。
2013年12月16日
柳 毅一郎