今後の日本についての短い考察

国家は破綻する~金融危機の800年』カーメン・M・ラインハート ケネス・S・ロゴフ著(日経BP社)と『ハイパーインフレの悪夢 ドイツ「国家破綻の歴史」は警告する』アダム・ファーガソン著(新潮社)は現在の日本を考える際、歴史書として大変有意義な本だと思います。

「国家は破綻する」の結論部分で、「私たちは、巨額の負債に支えられた経済の脆さを論じるところから始めて、結局はまたここに戻ってきた。バブルのときに安易に借り入れを増やす例は枚挙にいとまがなく、しかも状況が驚くほど長く続くこともめずらしくない。だが借金に頼る経済、とりわけ短期債務が多く、流動性の低い担保資産に対する信頼だけを頼りに借り換えが続くような経済は、長続きしない。」とあります。

そのほか、文中に短期債務(文中に短期の定義はなかったが、一般の銀行の定義でいくと借り入れ一年以内返済が短期)が財政破綻の引き金になりやすいといった記述がありますが、その意味で日本財政はまだしばらく持つと思いますが(日本国のバランスシートを見ると負債(国債や地方債)も大きいですが、資産も大きいのでまだ長期債務がまだ可能)しかし、もうすでに改革をしないといけない時期だと思います。

日本の場合、議員給与や公務員改革等、明治維新の秩禄処分のようなことを現実的にしなければならないと改めて思います。そして、今後、経済的メリットを享受できないとしたら、同時にこれからの日本は、経済的なメリットのすべてを決して否定するわけではないですが、改めて経済的な価値だけでないもの、つまり経済的なもの以外で人々の心の拠り所たる価値基軸を担保する必要性があると思います。そのためには、やはり日本の文化・伝統を再度見直していくことが、今後、必要になってくると思います。

私はあくまで海外の真似の普遍主義ではなく、日本の歴史・伝統を踏まえたオンリーワンにこだわりたい。そしてこれはまだ自身も研究中ですが、M.ウェーバーのプロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神に記述された通り、資本主義をなりたたせる場合は、文化や伝統が資本主義を成り立たせるためにも重要になってきます。

日本で経済運営を成り立たせるためにも、私自身ももっと深く考えねばならないと思います。

少し、小難しい話恐縮です。

2012年01月24日
柳 毅一郎

 

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