千葉県による宿泊税導入において慎重な検討及び県内市町村の持続的な発展に向けた取り組みを求める意見書の柳の個人的な見解について

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2024年(令和6年)12月19日の令和6年第四回定例会最終日に浦安市議会で全会一致(満場一致)で可決された「千葉県による宿泊税導入において慎重な検討及び県内市町村の持続的な発展に向けた取り組みを求める意見書」について個人的な見解を記しておきたいと思います。

前提として資料は以下のものを使用しております。

浦安市議会
千葉県による宿泊税導入において慎重な検討及び県内市町村の持続的な発展に向けた取り組みを求める意見書

千葉県
宿泊税導入の検討について/千葉県

浦安市
浦安市宿泊税導入検討委員会 

以下、太字が意見書本文となります。それ以外が柳の見解及び補足となります。

 千葉県による宿泊税導入において慎重な検討及び県内市町村の持続的な発展に向けた取り組みを求める意見書

本市には、大規模宿泊施設が多く所在しており、千葉県の総宿泊数に対する本市内の宿泊数の割合は、県内で最も大きい。その割合は、実績値があるものでコロナ禍中の令和2年、令和3年を除くと、4ヶ年で平均38.73%を占めている。

→根拠としては、第3回浦安市宿泊税導入検討委員会 資料P12より

宿泊者の統計については、R4年までとR5年では統計数字と手法(R4年までは千葉県観光入込調査、R5年からは観光庁の資料を用いている)が違い、今回の意見書ではR4年までの統計数字を採用している。

現在、千葉県は宿泊税の導入を検討しており、県が1人1泊につき一律150円を徴収し、県内の市町村が独自に宿泊税を導入する場合には、県の宿泊税に上乗せをする「千葉モデル」を提示している。

→概要については、リンクを参照 
千葉モデル概要
 
使途については、千葉県の取り組みの方向性が示されたところであるが、千葉県はエリアが広く地域で状況が異なり、様々な使途が想定されるところである。本市としては、観光客だけでなく住民が安全・安心に過ごせることが最重要の点として、昨今のオーバーツーリズムも意識して宿泊税の導入を慎重に検討してきた。

→浦安市は、テーマパークを中心として市外や県外だけでなく世界各国から観光客が訪れる世界規模の観光地を持つ一方、首都圏のベッドタウンという側面を持つ特殊な特徴を持つ地域である。本市の宿泊者も年間800万人以上と来訪者から生じる行政需要に対応するための財源の確保が課題となっている。観光振興や多くの来訪者から生じる様々な行政需要に対応する必要があり、千葉県よりも従前に宿泊税について庁内検討を行ってきた。

しかしながら提示された千葉県の取り組みの方向性の内容については、県主体の考えが強く打ち出されており、使用使途についても本市の宿泊税の負担割合に比して著しい不公平を感じざるを得ないものとなっている。

→ 千葉県の取組の方向性の根拠について
千葉モデル概要

千葉県が考える使用使途 合計約45億円(32.5億円+11億円+1.5億円)
以下内訳

約32.5億円  

内訳
①観光人材の確保・育成・定着 約11億円
・観光地経営人材の支援等
・観光産業人材の支援等
・実務人材の確保等

②持続可能な観光地づくり 約14億円
・観光客のニーズの把握と地域の多様な資源の磨き上げ
・観光資源の有効活用等
・二次交通等
・宿泊・滞在を延ばす取組

③インバウンドの推進 約4億円
・効果的かつ効率的なプロモーションの展開
・受入環境の充実
・県内周遊の促進及び旅行消費額の増加

④デジタル技術の活用 約3.5億円
・観光客のニーズに合った情報提供等
・経営効率化のための活用
・ビッグデータ等の活用による観光地経営の効率化等
・デジタル人材の確保・育成

市町村、DMOへの支援 約11億円

市町村が行う地域ならではの取組の推進DMO
・取組の方向性に合致する市町村が行う地域ならではの取組の支援の設立支援、DMOが行う地域ならではの取組の推進
・取組を推進していくための観光地域づくり法人(DMO) の設立等の支援
・取組の方向性に合致するDMOが行う地域ならではの取組の支援

宿泊税事務の適正な運営 約1.5億円

上記の内容については、浦安市が事前に検討してきた主だった内容がほとんど考慮されていない。これでは浦安市としては、負担は大きい割にメリットが無いと言わざるを得ない。
浦安市は公表上、直近約800万人(正確には825万人)の宿泊者がいる。わかりやすい単純な計算を示すと800万人×150円 = 12億円を県に一旦負担することになる。負担に比して、いくら浦安市へ還元されるかは不明であり、浦安市議会として到底納得できないといわれる論拠となる。
尚、浦安市には宿泊者数を公表していないホテルもあり、浦安市が負担する宿泊税としては千葉県内トップの12億円をさらに上振れする負担額になると想定される。

また千葉県は当該宿泊税導入について、本市に限らず県内市町村に対し、その使途や在り方に関する協議の場を設けず、十分な説明を行っていない中で「千葉モデル」といったものを決定した。千葉県は、本市内の宿泊事業者に対し説明会を1度開催したのみである点や各市町村の地域性、複数の市が独自の宿泊税導入に向けて検討会を立ち上げていることを踏まえ、税の公平性、観光振興への還元、来訪者から生じる行政需要、増加する業務負担等に照らした慎重な検討を行い、県内市町村及び宿泊事業者の十分な理解を得るべく丁寧な説明と調整をすべきである。上記の内容を鑑み具体的には、以下の内容について本市議会は千葉県に対し強く求めるものである。

→ こちらの内容について(各自治体や各事業者への説明不十分な点)は度々報道されており、浦安市としても十分とは決して言えないため満  場一致で市議会にて本意見書が可決されたと言って良いと考えられる。

具体的要望➀
・県内市町村との調整を継続的かつ公開性を持った形で協議を行うこと。特に独自に宿泊税の導入を検討している自治体については慎重な協議を行うこと。

→協議が十分になされないまま、あたかも千葉モデルが決定事項に進むことは浦安市としても望まないところであり、しっかりと協議をする必要がある。
浦安市のみなならず、独自に宿泊税の導入を検討している自治体へ主導権を取りたいものと推測するが、しっかりと協議しないまま千葉モデルを決定したことについては、中央集権的かつ性急と言わざるを得ない対応と言える。

具体的要望➁
・千葉県全体の4割近くにのぼる本市の税負担割合を踏まえると、提示されたモデルは公平性の観点から到底納得できるものではなく、見直しを行うこと。

→千葉モデルの使用使途については、千葉県が徴収する150円分については、浦安市が事前に検討してきた内容が全く考慮されておらず、宿泊者数が千葉県で一番多い浦安市のホテル事業者に課税をして、他地域の観光振興へと使用されるようなものである。また市として、宿泊税を導入する際に事業者に理解を求めていたオーバーツーリズム対策は全く考慮されていない。このような内容では、浦安市及び浦安市の事業者は、ただ一方的に重い費用負担を強いられるものと言ってよい。税金の公平性として大変問題に感じる。事務負担等の費用を考慮しても、千葉県を介在する必要性があまり無く、市単独で実施する方が事業者に納得を得やすいレベルの内容である。

また宿泊税については単年度の税金ではなく、一度宿泊税が導入された場合継続する。千葉県の考える現状の使用使途では、市外への流出額が大きく浦安市の事業者や市民に説明をする際に納得を得ることも難しい。

具体的要望➂
・本市においては、来訪客(滞在人口)が増加すると、それを考慮した救急搬送需要、インフラ整備、ごみ処理体制などが必要となる。住民・観光客の安全・安心の確保や快適な受入環境整備に係る財源確保に対する配慮を行うこと。

→救急搬送需要については、救急出動など約20%が市外の来訪者のために使用しており、相当の負担と言える。これらは浦安市民の市税によって活動する消防本部により実施しており予算的にも人員的にも負担が大きい。今までも東京都23区及び多摩地区で構成される東京消防庁といった広域的な組織ではなく、あくまで浦安市消防本部が単独かつ市の予算として対応してきた歴史がある。千葉県の考える宿泊税の使用使途については旅行者を増やすことのみに目標が置かれ、本市が検討してきたオーバーツーリズム対策について考慮されていない。
オーバーツーリズム対策(救急搬送需要、インフラ整備、ごみ処理体制)など、意識されず見えにくいところで予算を負担している現状を千葉県の観光担当部局に理解していただくため、要望がなされたものである。

具体的要望④
・本市への教育旅行の需要が多く、宿泊先の選定に大きな影響が及ぶことを踏まえ、修学旅行関係者に対しての課税を免除すること。

→第2回浦安市宿泊税導入検討委員会 (一社)浦安観光コンベンション協会の資料P5によると修学旅行者数は千葉県全体で529,316人 内浦安市は406,803人 となり、 浦安市のシェアは76.8%となる。
宿泊先の選定については、訪問先が東京ディズニーリゾートであっても浦安市で必ず宿泊する必要がなく、宿泊地の選定に影響は少なからずあると考える。何より学生に負担させる必要はないと感じる。

2024年12月20日
柳 毅一郎

 

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