失敗を恐れないでほしい
市議として役所業務を思う。
世間から公務員はどう映っているのかと思いますが「役所仕事」との言葉が有り、「判断が遅い」「言い訳が多い」融通の利かない応対ぶりのさまを言われます。ただ、大学時代の友人でも公務員になる人を見ると、そんな典型的な堅物はいなかった気がします。
擁護するわけではないですし(議会では色々言わせてもらって、どちらかというと私はうるさいほうだと思います)、バッシング的な視点を除いても、リスクを気にし、何が起きてもいいように準備しているため時間がかかったり、曖昧な返答が来るのだと思います。あとはそもそも、国と地方の縦割り(例えば、国道、県道、市道)があって管轄以外、首をつっこめない。
税金から給料からもらっていたり、身分や業務内容が法律によって定められているため、公務員の思考パターンとして、①税金使っているのだから失敗できない②法律という根拠に基づく仕事なので、それを確認しないと不安。③不特定多数の人を相手にする仕事なので、誰に何を言われてもいいように予め想定していないと不安。
こんなことから、「失敗してはいけない」を優先するため時間がかかってしまうのかなと思います。また、利益追求を前提にしないのでなかなか成果の尺度もはかりがたいかもしれません。
税金を原資にするため「失敗しないように備えること」は大切ですが、結果を喜ぶ人より不満を持つ人ばかり気にしていれば、「失敗して批判されるぐらいなら、最低限のことだけすればいい」となってしまいます。
私は、現在の浦安市は転換期であると思いますので、リスクを取らないこと自体がリスクになってしまう状況にともすれば陥ってしまうことを懸念しております。特に若い公務員は、「ジレンマを抱えながらそれでもなお」と気を吐いてほしいですし、「身を捨ててでも浮かぶ瀬もあれ」の気持ちを持ってくれることを期待します。一人ひとりは小さい仕事かもしれませんが、その一つひとつが住民の暮らしを支えているのですから。震災時の対応を覚えている人は覚えてくれていると思います。
2011年11月09日
柳 毅一郎